シアンの習得 2

ロドジ: 全員、整列しろ!

全員が整列した後...

ロドジ: さっき感じただろう… あの力を。あの穴の中で、極限の恐怖を感じたときに目覚めた力だ。だが、今からお前たちはそれを正しく使う方法を学ぶ! さあ、このスーツを着て、その上にこのスカーフを巻け。

全員が着替え終わると...

ロドジ: ついてこい。

彼についていくと、巨大な扉の前に到着する。扉の中に入ると、広大な部屋が広がっていた。そこには無数の鉄製のシラモドール・スコーピオンの像が並んでいた。

ロドジ: さあ、一人一体の前に立て。今からお前たちの拳で、こいつの頭を落とせ。

訓練生: でも、こんなの無理じゃないか!?

ロガン: これ、鉄製だぞ。どうしろっていうんだ?

ロドジ: (怒鳴る) いいから、殴れ!!

全員が必死に殴るが、拳に痛みが走るだけで、まったくダメージを与えられない…

ロドジはそれを見て笑う...

ロドジ: 弱すぎる!! 内なる力を感じろ! あの穴の中で何を感じたか思い出せ! 痛みがあろうと止まるな! 目の前の像がお前の家族を襲っていると想像しろ! さあ、始めろ!!

再び殴り続ける訓練生たち。しかし、痛みが増していくばかり...

ロドジ: (嘲笑) 弱い… 情けない… 情けないぞ!! こんなんじゃ、お前たちの家族は殺されてしまう! 止まることは許されん!!

ロガンは目を閉じ、ロドジの声をかき消す。そして、像が家族を襲う光景を想像する… その瞬間、内なる力が燃え上がる。目を開けると、瞳が真っ赤に染まる。息を大きく吸い込み、拳を振り上げ、一撃で像の顔を砕いた… 他の者たちも次々と成功し始める…

ロガンは右を向くと、ヒマリが汗だくで震え、目を閉じたまま立っていた。

ロガン: おい、大丈夫か? まだ意識あるか?

その瞬間、ヒマリは像の腹部を拳で打ち抜く。像は真っ二つに割れた!

ロガン: すごい!! 真っ二つにしたぞ!!

ヒマリ: (息を切らしながら) ありがとう… あなた、ロガンよね?

ロガン: ああ、どうして俺の名前を?

ヒマリ: あの日、部屋で君の友達が大声で名前を呼んでいたから。

ロガン: ああ、なるほどな! それで、君の名前は?

ヒマリ: 私はヒマリ。

ロガン: 会えて嬉しいよ。

ヒマリ: うん… 私も…… っ!?

突然、ヒマリの体がぐらつき、意識を失う。

ロガン: ヒマリ!? どうした!?

そして、ロガンもそのまま意識を失う…

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しばらくして...

ロガンが目を覚ますと、まだその場にいた。数人の仲間も意識を取り戻している。

ロガン: 俺たち、どれくらい気を失ってた?

ロドジ: 約二時間だな。

ヒマリも目を覚ます。

ヒマリ: え…? 何が…?

ロドジ: お前たちの力が、一気にエネルギーを消耗したせいで倒れたんだ。だが心配するな。訓練を重ねるほど、耐久力も上がっていく。さあ、休憩室へ行け。

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移動中...

ヒマリ: まだ、ちょっとフラフラする…

ロガン: 俺もだ…

ヒマリ: 君の家族に、**ピアロード軍(Pyarod Army)**の戦士はいる?

ロガン: いや… 俺の知る限り、いないな。君は?

ヒマリ: 私の父が… ピアロード軍にいたの。

ロガン: いた…? まさか…?

ヒマリ: 私も、どこにいるのかわからないの。任務に出て、そのまま戻ってこなかった。でも、ピアロード軍から死亡報告はなかった。そして、父の戦友だったノイティグロ(Noitegro)… ピアロード軍の**ロダン(Rodan)**が、「彼はまだ生きている」と言い切ったの。

ロガン: …それは… 辛いな。でも、何か新しい情報は? これからどうする?

ヒマリ: 何も… もう三年も経つのに、私はまだ父を探したい。でも、この気持ちが消えてしまうのが怖いの…。

ロガン: 大丈夫、俺たちで訓練して、一緒に探し出そう。

ヒマリ: ……ありがとう、ロガン。

ようやく休憩室に到着。全員が何も考えず、そのまま深い眠りに落ちていった…。