それは私の耳に
囁いたのではなく、
私の心に囁いたのです。
あなたが口づけたのは
私の唇ではなく、
私の魂でした。
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次のダンスは、スカイとでした。
彼は私の手を取り、オーケストラから流れる柔らかな音楽に合わせて、ダンスフロアへと誘ってくれました。
素晴らしい音色が心地よく耳に響き、私は目を閉じ、音楽に身を委ねました。
この瞬間だけは楽しみ、幸せでいたい。この夜を人生で最も思い出深い日の一つとして刻みたかったのです。
「お誕生日おめでとう、ベアトリクス、愛しい妹よ」と彼が言うと、私は目を開けました。
「ありがとう、スカイ」と私は感謝の笑みを浮かべて答えました。
オーケストラの演奏に耳を傾けていると、突然、肩に視線の重みを感じました。確かに、ダンスフロアの私たちを皆が見ていましたが、この感覚は違いました。