安藤秘書はもう少し聞きたかったが、五分が経過し、警察官がドアを開けて入ってきて、園田円香の携帯電話を容赦なく奪い取り、「私について来なさい」と言った。
園田円香は深く息を吸い込み、立ち上がって歩き出した。
警備の警察官は彼女の身体検査を行い、所持品をすべて没収した後、彼女を拘留室へと案内した。
鉄の扉を開け、冷たい声で「入りなさい」と言った。
園田円香は中に入り、背後で鉄の扉が閉まり、鍵がかけられた。
拘留室には誰もおらず、彼女はひとまず安堵の息をつき、適当な隅を見つけて座り込んだ。
染野早紀がいつ彼女の伝言を聞くことができるのか、そして...江口侑樹が知った後、彼女を助けに来てくれるのかどうか分からなかった。
膝を抱えながら、彼は来てくれるのだろうか?
時間が一分一秒と過ぎていき、外からは何の動きもなく、時間が妙に長く感じられ、永遠に続くかのようだった。
どれくらい経ったのか分からないうちに、足音が聞こえてきた。
園田円香はその足音が近づいてくるのを聞き、最後にドアの外で止まったとき、彼女は急に顔を上げ、瞳に一筋の光が走った。
誰か助けに来てくれたのだろうか?
染野早紀...それとも江口侑樹?
おそらく早紀だろう、江口侑樹は...そんな期待はできない。
ドアが開いたが、目に入ったのは彼らではなく、たくましい中年女性が三人、次々と入ってきた。
看守が扉を閉め、立ち去った。
三人の女性の園田円香を見る目つきが一変し、お互いを見合わせた後、一斉に園田円香を取り囲んだ。
彼女たちを見た瞬間、園田円香は善人ではないと予感し、案の定...彼女は素早く警戒の目を向け、立ち上がって拳を握りしめた。
先ほど彼女はこの拘留室を観察していた。廊下の一番奥にあり、声が外に届きにくく、つまり、助けを呼んでも無駄だということだ。
彼女はいつも敵を倒せる銀の針を持ち歩いていたが、身体検査の際にすべて没収され、今は素手しかない。
彼女が彼女たちを倒すか、彼女が倒されるかのどちらかだ。
三人の女性は園田円香が戦う構えを取るのを見て、とても軽蔑的に笑った。こんな可愛らしい少女が、肌も柔らかそうなのに、反抗しようだなんて?