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翌日の朝、さくらテレビの公式ウェイボーで、今回の配信者コンテストの優勝者が園田円香に決定したという発表がありました。
同時に、園田円香もさくらテレビに加入することを決意し、さくらテレビの一員となりました。
発表後、ネットユーザーたちが次々とコメントを寄せ、その大半は好意的な評価でした。園田円香は今回、実力も人柄も見せてくれたからです。
彼女は江川夫人という肩書きを持っていましたが、その身分を利用することなく、他の参加者と同様に一生懸命競い合い、自身の実力で優勝を勝ち取りました。
そのような人物を、皆が自然と認めるのは当然でした。
園田円香のウェイボーのフォロワー数は、わずか数日で百万人を突破しました。
園田円香はそれを見て、この投稿を転載し、「さくらテレビファミリーの一員になれて嬉しいです。認めていただき、ありがとうございます。これからも頑張ります!」と一言添えました。
その日、園田円香はさくらテレビに招かれ、局長が社内で彼女のために授賞式を開催し、直接優勝トロフィーと辞令を手渡し、記念撮影も行いました。
その後、この映像はさくらテレビのゴールデンタイムで放送され、三日間連続で放映され、十分な待遇を示しました。
園田円香は、さくらテレビの新入社員の中で、前例のない高待遇を受けることになりました。
彼女が優勝トロフィーを持って帰宅すると、江川おばあさんと田中から大絶賛を受けました。江川おばあさんは「円香、このトロフィーは特別な意味があるわ。リビングの中央に飾りましょう。お客様が来たら、一目で見えるようにね」と言いました。
園田円香は首を振って、「置けません」と答えました。
「えっ?どうして?」
彼女は少し照れながら、「これは江口侑樹へのプレゼントなんです」
江川おばあさんと田中は目を合わせ、意味深な「おー」という声を上げました。
江川おばあさんは冗談めかして、「愛の証なのね~」
田中も「おばあさま、奥様と若旦那様のことですから、私たちは察して退きましょう」と同調しました。
園田円香は二人にからかわれて頬を更に赤らめ、急いで「おばあちゃん、田中さん、部屋に戻ります」と言い残しました。
そう言うと、トロフィーを抱えて二階へ駆け上がっていきました。