第301章 園田円香の命が欲しい！

安藤秘書はその後追いかけて入ってきて、申し訳なさそうな表情で江川社長に言った。「社長、申し訳ありません。安藤さんを止められませんでした！」

江口侑樹は目を上げて彼を見つめ、手振りで大丈夫だと示した。

安藤秘書は密かに驚いた。これはかつて園田さんだけが享受できた待遇だったが、今では安藤吉実もそうなのだ。

彼のCPは、本当に完全にBEになってしまったのだ！

心の中で思いながらも、表情には何の変化も見せず、うなずいて部屋を出て、そっとドアを閉めた。

「侑樹……」安藤吉実は泣きじゃくりながら続けた。「園田円香のせいで、昨日は一晩中閉じ込められていたのよ。こんな屈辱は初めてだわ。」

男は目を上げ、彼女の顔に視線を落とし、瞳の奥に深い光を宿したまま、数秒後に口を開いた。「そうか、分かった。」

彼は携帯を取り出し、ある番号をダイヤルした。

相手はすぐに電話に出て、江口侑樹は簡潔に命じた。「始めろ！」

きっぱりと、疑問の余地なく。

安藤吉実はこの三文字を聞いて、大きな安心感を得たかのように、完全に心が落ち着き、思わず口角が上がった。

あの日、彼女が江口侑樹に提示した条件はたった七文字だった。それは：園田円香の命が欲しい！

園田円香は何度も彼女に逆らい、彼女は多くのチャンスを与えたのに、彼女は恩を仇で返し、分別がなかった。

もし彼女が大人しく離婚して、彼らの前から静かに消えていれば、命だけは助けてやってもよかったのに。

でも彼女は欲張りすぎた、あれもこれもと。

彼女は自分のものではないものを手に入れようとしたが、それを楽しむ命がなければならないのよ！

本来はこんなに早く江口侑樹に手を下させるつもりはなかったが、彼女が仕掛けたこの罠は、彼女の底線を踏み越えてしまった。

彼女には、惨めな死に方をしてもらいたいのよ！

彼女が死んでしまえば、他のことは、何か別の方法を考えればいい。

自分で手を下せば、園田円香にはまた逃げ出す可能性があるかもしれない。だから自分では手を下さず、江口侑樹にやってもらう。

江口侑樹が手を下せば、彼女は必ず死ぬ！

安藤吉実は考えれば考えるほど嬉しくなり、目が輝き、優しく柔らかな声で江口侑樹に言った。「侑樹、あなたは私にとても優しいわ。私たち、これからきっと幸せになれるわ。」