ピーナッツと大豆は全て植え終わった。
残りは野菜を植える六畝の畑だけだ。
野菜畑について、鈴木花和は今のところビニールハウスを建てていない。
なぜなら、野菜畑は全て自家用地だが、一箇所にまとまっておらず、ここに五分、あそこに一畝というように、その間に他人の畑が入り込んでいるため、ビニールハウスを建てるのが難しいのだ。
しかし、人を雇ったおかげで、野菜畑にはかなりの野菜が植えられ、すでに四畝が完了し、残りは二畝となっている。
鈴木花和と藤田おばさんはピーナッツを、鈴木のお父さんと藤田おじさんは大豆を植えており、鈴木のお母さんは家で食事の準備をしているため、野菜畑を監督する人がいない。
野菜畑は大野原の砂地とは違い、土が湿っているため、靴を脱いで裾をまくるか長靴を履かないと歩きづらく、ズボンが汚れてしまう。