第281章:投票(2番目)

鈴木花和のこの指摘で、村人たちは草田村の山が開発業者に貸し出され、希土類の採掘が行われているということを思い出した。

希土類の採掘は深刻な環境汚染を引き起こす。

しかし、草田村の人々はそれを望んでいた。

草田村には桃の里ほど多くの山がなく、わずか三つの山があるだけで、その経営者は一つの山に目をつけ、その山に希土類があると判断した。

経営者は1畝あたり100元で借り入れ、その山はかなり広く、3000畝もあった。

しかも2年間だけの賃貸だが、2年分の賃料を村民一人当たりに分配すると、かなりの金額になった。

このような好条件なら、草田村の人々が喜んで同意するのは当然だった。

どうせ、希土類の経営者が2年後に開発を終えれば、その山は依然として草田村のものだ。

汚染については?

どうせ自分の山ではないのだから、汚染されても構わないと。

山麓の田畑が汚染された場合も、経営者が補償金を支払うだろう。

数年後、汚染が軽減すれば、また作物を植えることができる。

現在、その山はまだ開発中だ。

経営者は希土類の採掘に人手が必要で、草田村の村民を直接雇用した。

この1年余り、草田村の働き盛りのほとんどがその経営者の下で希土類の採掘に従事し、生活も日に日に良くなっている。

周辺の村々が羨ましがるほどだ。

「思い出しました。草田村は1畝あたり100元で貸し出したんですよね。」

「そうでしたね。草田村の人々が言っていたのを覚えています。」

……

このように比較すると、鈴木花和が提示した1畝150元という価格は、とても良心的だった。

鈴木花和は続けて言った。「その通りです。草田村の山は1畝100元で貸し出されました。私が150元という価格を提示したのは、十分に良心的だと思います。もし……」

鈴木花和は鋭い目つきで集まった村人全員を見渡し、七叔父さんを見つめながら続けた。「七叔父さん、そして在席の皆さんが私の提示した賃料が安すぎると思うなら、200元で借りてくれる経営者を探せばいいでしょう。

私としては、桃の里が貸してくれないなら、周辺の村に行けばいい。大窪村、山辺村、蛇滝村など、150元どころか120元でも喜んで貸してくれるはずです。」

賃料で自分を締め付けようとする人々に対して、ふん、本当に自分が簡単に操れる相手だと思っているのか?