鈴木花和が宮崎高空の彼女になることを承諾して以来、彼は歩く姿さえ颯爽としていた。
以前よりもさらにべったりと甘えるようになった。
今回の甘え方は、時々花和の頬や唇に盗み kiss するというものだった。
今ではようやく堂々と印を付けることができるようになった。
以前は、彼女にキスするときは額か頬にしかできず、柔らかそうな赤い唇を見るたびに、目が暗く曇って、犯罪的な衝動に駆られそうになった。
天知る、彼がどれほどの自制心を働かせて、その魅力的な唇にキスする衝動を抑えていたことか。
……
木野元彦は電話を持ちながら、少し呆れ気味に、受話器から聞こえてくる自慢げな声を聞いて、さらに目を白黒させた。
ある人とある人が付き合い始めてから、彼は毎日否応なしに、相手の愛情生活自慢を聞かされることになった。