第420章:結婚を提案する

宮崎高空と鈴木花和の二人は、監視されている状況でも密会に成功していたのだから、鈴木のお母さんと鈴木のお父さんが知らないはずがあるだろうか?

もちろん知っていた。

ただ、彼らは片目をつぶっていただけだ。

以前は娘のお腹の子が宮崎高空のものだと知らなかったからまだしも、今は知ってしまった以上、彼らも本当に仲睦まじい二人を引き離すわけにはいかない。

もしそうしたら、それは宮崎高空に教訓を与えるというより、自分の娘と孫を不幸にすることになる。

もちろん、騙された親として、少しぐらい意地を張るのは当然だ。

自分の娘が受けた傷に比べれば、宮崎高空がこの程度の辛抱ができないようなら、娘が彼と結婚した後、もっと大きな苦労を味わうのではないかと心配になる。

鈴木のお父さんは兄弟たちと庭で酒を飲みながら談笑し、鈴木のお母さんは義姉妹たちと別の場所で日常の話をしていた。