093:蒼井華和を見た!_4

肌は白く、近くで見ても毛穴一つ見えないほどで、千年に一度出会えるような翡翠のようだった。

視線を上に向けると、小さな鼻先と通った鼻筋が見えた。

そして長く濃い睫毛は、心を魅了する蝶のよう。

如月廷真は思わず手を伸ばした。

しかし次の瞬間、素早く手を引っ込め、ただ彼女を見つめていた。

その時、少女の睫毛がかすかに震えた。

目覚めそうなのに気付いた廷真は、すぐに目を閉じた。

蒼井華和は目を開け、最初は少し呆然としていたが、すぐに我に返り、立ち上がって廷真の額に手を当てて熱を確かめた。

「うん、熱は下がったわね」

華和が手を引こうとした時、廷真は目を開いた。

視線が合い、二人とも一瞬固まった。

彼はその澄んだ桃色の瞳に溺れ、まるで溺れる者のように、抜け出せなくなっていた。