121:漢方医学界のNO.1_4

「うん。」

レベッカは携帯を取り出し、同時に送られてきた動画を開いた。

画面には大勢のお年寄りが集まっていた。

「華和のことを聞いているの?」

「あの子はとても思慮深くて、私たちの村の人々はみんな彼女が大好きなのよ。」

「ただ運が悪くて、あの薄情な親に見捨てられたけど、今はようやく苦労が報われたわ。」

「華和は小さい頃から勤勉で、おばあちゃんの手伝いで鶏やアヒルの世話をしていたの。」

鶏やアヒルの世話か……

その言葉を聞いて、夢野空は眉をしかめた。

鶏やアヒルの世話をする人に、どんな才能があるというのか。

もしかしたら、本当に自分の勘違いだったのかもしれない。

「彼女は医術を知っているの?」夢野空は続けて尋ねた。

レベッカは頷いて、「村の年寄りの話では、蒼井華和には以前先生がいたそうですが、でも……」

「続けて。」夢野空が言った。

「でも彼女の先生は獣医だったそうです。」

獣医?

夢野空は眉をしかめた。

どうやら、この鎮静丸には別の出所があるようだ。

獣医の弟子が鎮静丸を作れるはずがない?

絶対にありえない!

コンコンコン――

そのとき、ドアをノックする音が聞こえた。

「どうぞ。」レベッカが言った。

若い女性が外から入ってきた。

「夢野空さん、薬王戦から再び鎮静丸を取りに来られています。」

これで薬王戦側が訪れるのは三度目だった。

明らかに。

相手の誠意は十分だ。

夢野空は誠意のある人を困らせることはしない。

彼らが三顧の礼を尽くすなら、彼女も参加を承諾しよう。

夢野空はレベッカを見た。

レベッカはすぐに夢野空の意図を理解し、若い女性に向かって続けた:「30分待つように伝えてください。」

「はい。」若い女性は頷いた。「夢野空さん、では失礼します。」

「どうぞ。」レベッカが言った。

若い女性が去った後、夢野空は続けた:「鎮静丸は実験室の金庫にあります。暗証番号は562377です。」

「かしこまりました、夢野空さん。」

薬王戦実行委員会は鎮静丸を受け取るとすぐに、この朗報を日本の漢方界全体に公表した。

鎮静丸が日本に再び現れた。

新しい薬王は夢野空さんに違いない!

たちまち。

漢方界は沸き立った。

【夢野空さんマジ神!】

【ああ、私が一番楽しみにしていた展開だわ!】