123:蒼井華和を怒らせて、泥遊びでもしてろ!_7

手を上げ、刀を振り下ろす。

血なまぐさい動作のはずなのに、彼女の手にかかると、言葉では表現できない美しさがあった。

見学している医師たちは目を瞬きすることさえ惜しみ、何か見逃すことを恐れていた。

一時間後、実験は終了した。

蒼井華和は実験室を後にした。

数人の医師が彼女の去っていく後ろ姿を見ながら、感嘆の声を上げた。「蒼井さんは本当に凄いですね。こんな娘がいたら、地面を這いずり回ってでも喜びますよ!」

横にいたショートヘアの女医が笑いながら言った。「あなた、そんな大きな娘さんを産めるんですか?朝倉先生のお子さんはまだ一歳でしょう?」

朝倉先生は答えた。「私は三十六歳ですから、十八で子供を産んでいれば、息子は今ちょうど十八歳になりますよ。」

女医は笑いながら言った。「それでも蒼井さんのような子は産めませんよ。蒼井さんのご両親もきっと素晴らしい方々で、おそらく漢方医の家系なのでしょう。」

すぐに横の医師も同意した。「そうそう、蒼井さんはきっと幼い頃から薫陶を受けていたから、こんなに凄いんですよ。」

「才能も関係ありますよ。うちの娘はダメですね。私も妻も医者なのに、基本的な医学知識さえ分かりません。」

「......」

医師たちの議論は続いていたが、この時、彼らはこんなに優秀な少女が、養父母に何度も見捨てられていたとは想像もできなかった。

蒼井華和は如月大爺様の病室に向かった。

如月大爺様は部屋にいなかった。

窓越しに、蒼井華和はこんな光景を目にした。

庭園で、男性が車椅子をゆっくりと押して歩いていた。

彼は背が高く脚が長く、話をする時は、如月大爺様の言葉を聞くために少し腰を屈めなければならなかった。

その時、太陽が突然雲を突き抜け、金色の陽光が瞬時に庭園に薄絹のような輝きを纏わせた。

すべてが美しく見えてきた。

陽光は心地よく、微風は穏やかだった。

蒼井華和の目は優しく弧を描き、そしてちょうどその時、如月大爺様と話をしていた男性が、突然少し顔を横に向け、少し上がり気味の鋭い目で、蒼井華和を見つめた。

彼の瞳は深く、重みがあった。

人を魅了して抜け出せなくするような瞳だった。

四目が合う。

その瞬間、電光石火のように、たった一瞬のことなのに、まるで一万年もの長さに感じられた。