129:蒼井大婆様が目覚め、DNA鑑定_7

蒼井大婆様の様子を見て、春日吉珠は「お母様、何か仰りたいことがございますか?」と尋ねた。

「何かお話になりたい場合は、まばたきをしてください」

蒼井大婆様は即座にまばたきをした。

春日吉珠は非常に興奮して、続けて「では、喉が渇いていらっしゃいますか?」と聞いた。

蒼井大婆様は懸命に目を見開いた。

「では、お腹が空いていらっしゃいますか?」

「小用がしたいのですか?」

「もしかして大便がしたいのですか?」

蒼井大婆様:「......」

食べることと排泄のことばかり!

この次男の嫁は本当に良くやってくれる。

「お母様、では何がしたいのですか?」

蒼井大婆様はもどかしくて仕方がなく、一気に全てを言い出したかったが、一言も発することができなかった。

どうすればいいのか?

そのとき、蒼井大婆様は突然、自分の左手が少し動かせることに気付いた。これなら自分の言いたいことを書き表せるのではないか?