蒼井紅音は誰?
蒼井家の長年唯一の女の子だ。
お姫様と呼んでも過言ではない。
お姫様を迎えに行くのだから、もちろん盛大にしなければ!
蒼井炎真は電話を受けた時、信じられない思いだったが、すぐに春日吉珠を連れて病院に駆けつけた。
「本当に紅音が見つかったの?」春日吉珠は篠崎澪の手を握り、「お義姉さん、私、夢を見てるんじゃないでしょうか?神様、昨日も渚とこの話をしていたところなのに!」
「本当よ!本当なの!」篠崎澪は興奮して頷いた。
「よかった!お義姉さん、やっと報われましたね!」兄夫婦のこれまでの苦労を思うと、春日吉珠も目頭が熱くなった。
そう言って、春日吉珠は続けた:「お兄さん、お義姉さん、早く空港に行ってください。お母さんのことは心配しないで、私と渚がちゃんと看病しますから。」