「それは簡単です。電力会社に電話をかけて確認すればいいでしょう」
「はい」蒼井華和は軽く頷いて、「それと、私たちの毎日のメニューを見せていただけますか」
蒼井家には専属のシェフがいて、毎日のメニューも決められており、おやつや夜食を含めて勝手に変更することはできなかった。
お年寄りが突然他のものを食べたいと言わない限りは。
そう言うと、蒼井琥翔はメニューを持ってくるように人を遣った。
蒼井大婆様が事故に遭った日は27日だった。
昼食以外は、夕食と朝食は皆で一緒に食べていた。
朝食は洋食と和食に分かれていた。
通常、蒼井大婆様と蒼井修誠だけが和食を好み、他の人々は洋食を食べていた。
そして昼食。
大婆様は麺類が好きで、昼食は簡単な醤油ラーメンだった。
彼女はいつも質素な生活に慣れていて、一人の時は腹が満たせるものなら何でも食べていた。