蒼井紫苑は目を細めて、心の中で得意げに思いながら、続けて言った。「お母さん、私が上に行って姉さんを呼んできます。」
「ええ、行っておいで。」篠崎澪は頷いた。
蒼井紫苑はすぐに階段を上がって蒼井華和を呼びに行った。
しばらくして。
朝倉柏年と須藤佳希の夫婦も入ってきた。
二人が入ってくるなり、須藤佳希は言った。「澪さん、明けましておめでとう。」
「明けましておめでとう」篠崎澪は笑顔で立ち上がり、「佳希さん、朝倉さん、どうぞお座りください。みんな身内なので、堅苦しい挨拶は抜きにしましょう。高城ママ、お茶をお願いします。」
高城ママは頷いて、すぐに二人にお茶を入れに行った。
須藤佳希は篠崎澪を見て、「澪さん、玄関の対聯は紅音が書いたのですね?うちの朝倉がこんなに素晴らしい娘さんがいる蒼井家をどれだけ羨ましがっているか、あなたは知らないでしょう。」