151:これが格差だ!_6

「誰にも問題はないわ」と蒼井華和は淡々とした口調で言った。「ただ、どちらかが避妊しているだけよ」

この二人の結婚には、どちらかが必ず裏切り者がいるはずだ。

ただ、今のところ手がかりは見つかっていない。

「避妊?」須藤佳希は眉をひそめた。「まさか雅乃が妊活してるんじゃないでしょうね?でもそれはありえないわ!今の彼女は本当に子供が欲しがってるもの!駿介なら、なおさらありえないわ!どうして子供を望まないなんてことがあるの?」

須藤佳希は慎重に考えたが、誰も避妊している可能性はないと思った。

西園寺雅乃は自由奔放な人で、DINKSと決めたらDINKS、子供が欲しければ産む人だった。

「まさか本当に駿介なの?」須藤佳希は続けた。「駿介も子供が欲しいはずよ。子供を望まない理由なんて、私には思いつかないわ」

蒼井華和は続けて尋ねた。「普段の二人の仲はどう?」

「とても良好よ。結婚して13年、13年ずっと仲睦まじくて、一度も喧嘩したことがないわ!」と須藤佳希は答えた。

それを聞いて、蒼井華和は続けた。「どんなに深い愛情でも、結婚後は多かれ少なかれ問題が生じるものです。須藤叔母、もし本当に問題ないとお考えでしたら、彼女に旦那さんのことをもう少し注意してもらえませんか。例えば、二つ目のWeChatや、二つ目の携帯があるかどうかとか……」

須藤佳希はまだこの件が信じられなかった。

そこまでひどくはないはずだ。

結局のところ、真壁駿介と西園寺雅乃は周りから見ても模範的な夫婦だった。

心の中ではそう思っていたものの、家に帰ってから須藤佳希は西園寺雅乃に電話をかけ、この件について話した。

それを聞いた西園寺雅乃は笑い出した。「佳希姉、言っておくけど、たとえ世界中の男が浮気しても、うちの駿介だけは絶対にしないわ!」

そう言って、彼女は続けた。「佳希姉、あなたが見つけたその子、本当に信用できるの?私には離間を図ろうとしているように見えるわ!」

自分に能力がないくせに、真壁駿介を誹謗中傷するなんて。

どうして我慢できるだろうか?