151:これが格差だ!

真壁母は西園寺雅乃が大嫌いだった。

この世の中で、子供を産まない女性なんて、どれだけいるというの?

西園寺雅乃だけが高尚で、他人とは違うというわけ!

当初、真壁駿介が西園寺雅乃と結婚すると言い出した時、真壁母は反対した。結局のところ、真壁家には後継ぎが必要なのだから。

卵を産まない雌鶏を、飾りものとして迎え入れるつもり?

息子は大学院を卒業したのよ。どんな嫁でも迎えられるはずなのに、なぜ卵を産まない雌鶏を選ぶの?

でも西園寺雅乃はあまりにも裕福だった。

仕方なく、真壁母も同意するしかなかった。

「パパ!」

そのとき、小さな女の子が別荘から飛び出してきて、真壁駿介に抱きついた。「パパ、お帰り!」

小さな女の子はピンク色のダウンジャケットを着て、六、七歳くらいで、肌が白く、とても可愛らしかった。