151:これが格差だ!_2

真壁駿介は孝行者で、母親を怒らせたら必ず怒り出すタイプだった。

桃子は真壁母を見て、怒って言った。「あの人は私のおばあちゃんじゃない!」

こんなに偏った祖母なんて持ちたくない。

この一言は蜂の巣を突いたようなもので、真壁母は怒って言った。「損な娘はやっぱり損な娘ね。礼儀知らずで!年長者に口答えするなんて!」

真壁駿介は桃子を見て、厳しい顔で言った。「桃子、早くおばあちゃんに謝りなさい!」

おばあちゃんが来たとたん、パパまで変わってしまった。

桃子は悔しくて、泣きじゃくった。

真壁駿介は子供の泣き声が大嫌いで、厳しい顔で言った。「泣くな!」

彼が怒鳴ると、桃子はますます激しく泣き出した。

真壁駿介はこめかみを押さえ、頭痛に悩まされながら、「黙れって言ってるだろう!」

やはり息子とは違う、女の子は泣き虫ばかりだ。

母親として、朝日奈涼香は子供が可哀想で、すぐにベッドから降りて桃子を慰めた。

「氷楽、あの子なんか放っておきなさい。ベッドで休みなさい。十分休まないと母乳も出ないわよ!」真壁母は朝日奈涼香をベッドに引っ張り上げた。「泣きたいなら泣かせておけばいいわ。私はこれまでの人生で、泣き死んだ子供なんて見たことないわ!」

大切な孫息子を空腹にさせるわけにはいかない。

朝日奈涼香は困り果てて、「お母さん、桃子はまだ小さいんです……」

「小さいって何よ、もう六歳でしょう!私たちの時代は六歳で牛の世話も料理もできたわよ」真壁母は桃子を外に引っ張り出した。「泣きたいんでしょう?今日は思う存分泣きなさい!あなたみたいな小娘、私が懲らしめてやるわ!」

「ママ、助けて!」

朝日奈涼香は眉をひそめた。

真壁駿介は慰めるように言った。「大丈夫だよ、姉たちも小さい頃はみんなこうだった。心配しないで。」

真壁駿介がそう言うなら、朝日奈涼香もあきらめるしかなかった。

真壁萌香も続けて言った。「お義姉さん、兄さんの言う通りよ。私たちも小さい頃はみんなこうだったわ。母さんは言い方は荒いけど、理不尽なことは言わないわ。泣き死んだ子供なんて見たことある?」

朝日奈涼香はうなずき、真壁駿介を見て言った。「駿介、久保ママに下の部屋を片付けてもらった?萌香さんとお母さんが今夜そこで寝られるように。」

「私は下では寝ないわよ!」真壁母がこの時部屋に入ってきた。