184:まあまあ、世界第3位

「大丈夫よ」朝比奈瑠璃は言った。「今は夏だし」

ずっと家に引きこもっていたら、かえって疑われてしまうだろう。

それを聞いて、若松美織は何も言わなかった。

彼女は子育ての経験がないので、そういったことについてはよく分からず、朝比奈瑠璃にアドバイスをするしかなかった。

明日は遊びに行くので、朝比奈瑠璃は準備をしなければならない。まず髪を洗い、それからクローゼットを開けた。

クローゼットには服があまりなかった。

ショッピングモールで何着か選ばなければ。

もしかしたら......

もしかしたら明日、白川さんもいるかもしれない。

好きな人の前でみすぼらしい姿を見せたくない。

朝比奈瑠璃はタクシーでショッピングモールに行き、一気に3、4着の服を買い、それから姉たちと甥っ子、姪っ子にも一着ずつ買った。