蒼井華和のネット人気がこんなに高いなんて思わなかった。
【配信者すごいな!お姫様の進学祝いに参加できるなんて。】
【壇上にいるのがお姫様?】
【学問の雰囲気が漂っている!】
【お姫様に拍手。】
【うわ、この問題誰がお姫様に出したの?こんなに難しいなんて!】
【十大積分難問の一つじゃない?】
【今夜のお姫様も綺麗だね。】
そのとき、空気の中にパチパチとキーボードを叩く音が響いた。
少女は片手にノートパソコンを持ち、もう片方の手でキーボードを打ち続けていた。
その速さといったら。
残像しか見えないほどだった。
「彼女の解き方、ネットのと違うみたいだけど。」
「そもそも間違ってるんだから、同じわけないでしょ?」
「まあでも、タイピング速いよね。」
「適当に打ってるだけでしょ、速くたって意味ないじゃん!自己満足!」