その言葉を聞いて、皆が藤原嵐子の方を見た。
藤原嵐子は、なかなか目立つ容姿の持ち主だった。
すぐに誰かが彼女のことを認識した。
「藤原さんじゃないですか!藤原さんも帝州大学からの入学の誘いを受けたと聞きましたよ」
「本当なの?」
「もちろん本当です」
「それじゃあ、藤原さんもすごい方なんですね!」
「当然すごいけど、あそこの壇上の人ほど派手じゃないわ!」
「これは面白いことになりそうだ」
「......」
その通りだった。
藤原嵐子は意図的にそうしたのだ。
この機会を借りて蒼井華和に一つの教訓を与えようとしていた。
この世界には、優秀な人が大勢いる。
蒼井華和の人生はまだ始まったばかりなのに、こんなにも派手に振る舞い、自分のことさえ分かっていない!
言い終わると、藤原嵐子は蒼井華和を見つめ、さらに続けた。「私にその栄誉をいただけませんか?」