196:蒼井さんにお聞きしてもよろしいでしょうか(9更)_3

その言葉を聞いて、蒼井華和の周りの令嬢たちは即座に藤原嵐子の方を見た。

目には驚きの色が浮かんでいた。

藤原嵐子はここ数年ずっと海外で暮らしていたが、帝州大学からの入学招待状を受け取れる数少ないトップ人材の一人として、当時の藤原嵐子も輝かしい存在だった。

蒼井紫苑は口を押さえて、「嵐子姉ちゃん、あなたも帝州大学からの招待状をもらったの?」

「うん」藤原嵐子は頷いた。

蒼井紫苑は続けて言った:「私、聞いたことなかったわ!嵐子姉ちゃん、控えめすぎよ」

「別に自慢することでもないし、わざわざ皆に知らせる必要もないでしょう」藤原嵐子は意図的に蒼井華和を一瞥し、続けて言った:「それに、私は当時帝州大学の二次試験に合格できなかったし」

これは蒼井華和が目立ちすぎることを皮肉っているのだ。