蒼井華和は戻ると、すぐにパソコンを開き、ホテルの内部システムに侵入して、その夜のホテルの監視カメラの映像を調べ始めた。
ホテルの監視カメラの映像は約半月ごとに消去される。
ちょうど消去期限が過ぎたところだった。
調査は少し面倒になりそうだった。
翌日、蒼井華和は帝都総合病院を訪れ、病院の記録から若松冬音の手術伝票を見つけ出した。
手術は主任医師自身が署名しており、問題はないはずだった。
その後、蒼井華和は院長室に行き、その日の全医師の勤務記録を請求した。
一方。
一晩考えた末。
若松冬音はついに蒼井遥真に返事をした。
二人はまたカフェで会うことにした。
若松冬音は今日とても時間通りに来た。
彼女は蒼井遥真の向かいに座った。
蒼井遥真は単刀直入に切り出した。「冬音、決心はついた?」