200:真相は偽妊娠だった!_7

蒼井華和は戻ると、すぐにパソコンを開き、ホテルの内部システムに侵入して、その夜のホテルの監視カメラの映像を調べ始めた。

ホテルの監視カメラの映像は約半月ごとに消去される。

ちょうど消去期限が過ぎたところだった。

調査は少し面倒になりそうだった。

翌日、蒼井華和は帝都総合病院を訪れ、病院の記録から若松冬音の手術伝票を見つけ出した。

手術は主任医師自身が署名しており、問題はないはずだった。

その後、蒼井華和は院長室に行き、その日の全医師の勤務記録を請求した。

一方。

一晩考えた末。

若松冬音はついに蒼井遥真に返事をした。

二人はまたカフェで会うことにした。

若松冬音は今日とても時間通りに来た。

彼女は蒼井遥真の向かいに座った。

蒼井遥真は単刀直入に切り出した。「冬音、決心はついた?」

若松冬音は頷いた。「決めたわ」

「本当に私と結婚してくれるの?」

蒼井遥真は真剣に頷いた。「ああ」

「いいわ」若松冬音は続けた。「でも一つ条件があるの」

「何でも言ってくれ。僕にできることなら、必ずやってみせる!」蒼井遥真は言った。

「結納品は一つも欠かさないこと。それと、三日以内にあなたの両親に私の実家に挨拶に来てもらいたいの」言い終わって、若松冬音は少し間を置いて続けた。「あなたの両親とあなたの態度を見たいの」

若松冬音は既に決心を固めていた。

今度こそ。

両親の顔を立ててやろうと固く決意していた。

蒼井遥真の返事を待たずに、若松冬音は続けた。「もちろん、断ることもできるわ。安心して、私、若松冬音はグズグズする人間じゃないから。もしあなたが諦めるなら、すぐに海外に行くわ。あなたに迷惑はかけないから」

蒼井遥真はすぐに答えた。「承知した。結納品は一つも欠かさない。それに、私の名義の企業グループの株式10パーセントを結納金として用意しよう。叔父さんと叔母さんにも、私の誠意が伝わるはずだ」

「両親の訪問については、すぐに相談してくる。早ければ明日、遅くとも明後日には伺います」

このような事は、さっさと決めてしまった方がいい。

若松冬音はコーヒーを一口飲んで、「そんなに気負わなくていいわ。いつでも考え直してもいいの。私だってあなた以外と結婚できないわけじゃないし」