209:殺人で入獄、親子関係が成立!_3

しかし今。

彼は高城ママに嫌悪感しか感じなかった。

警察署にも規則があるからこそ、高城ママが榊原詩々にしたように目には目を!と仕返ししたい衝動に駆られた。

だが。

それはできない。

人民警察として、そんな衝動的な行動は取れない。

我慢に我慢を重ねて、ようやく警察署に到着した。

高城ママは取調室に連行された。

警官が直ちに足枷をかけた。

通常、犯人には手錠だけをかけ、足枷までかけるのは重罪を意味する。

高城ママは心の底の恐怖を必死に抑えながら、取調室の机に座った。

玲姉は彼女の向かいに座っていた。

初めて高城ママに会った時、彼女はこの母親に深い同情を覚えた。

長年のDVに苦しみ。

最愛の娘まで失った。

これからの人生を一人でどう生きていけばいいのか?

玲姉は榊原満山が本当の殺人犯ではない可能性を考えていた。