218:報いが来た、悪人には悪人が現れる_3

蒼井陽翔はウェイボーを開き、新たな水軍を雇って『マイホーム』の番組スタッフを攻撃した。

生放送のバラエティ番組なので、『マイホーム』は明日の夜に最新回が放送される。

蒼井陽翔は時間通りにパソコンを開き、生放送を見始めた。

蒼井陽翔というレギュラーメンバーの代わりに、新人俳優の鹿島良真が出演することになった。

鹿島良真はボーイズグループ出身で、ルックスは抜群、スタイルも悪くない。

しかし、所詮中身がない。彼のような実力派俳優と比べると、まだまだ遠く及ばない。

蒼井陽翔は目を細めた。

彼は続きを楽しみにしていた。

若松旭が後悔して、泣きながら自分に頭を下げに来る姿を見たかった。

生放送は収録と違う。収録なら問題が起きても編集でカットして撮り直せるが、生放送の問題は視聴者に直接届いてしまう。一度始まったら、一時停止も撮り直しもできない。

新人俳優に生放送のバラエティ番組を任せるなんて、若松旭の頭の中は糞で満ちているとしか思えない。

若松旭がもうすぐ視聴者に散々な目に遭わされると思うと、蒼井陽翔は口元を緩めた。

その光景が楽しみでならなかった。

しかし、事態は蒼井陽翔の期待通りには進まなかった。

鹿島良真は初めてのバラエティ番組出演だから、多少は緊張したり失敗したりするだろうと思っていた。特に生放送なのだから。

しかし予想に反して、鹿島良真は初出演ながら、センスが抜群で、ボケも拾えるし話題も作れる。番組は順調に進み、退屈な場面は一つもなく、爆笑の連続だった。

当初は攻撃的な態度で番組を見ていた人々も、次々とアンチからファンに転向した。

【あぁぁ!鹿くんかわいい!】

【鹿くん本当に宝物みたいな男の子だね。】

【マジか!鹿くん二胡が弾けるなんて、おじいちゃんも驚いてた。】

【惚れた惚れた。】

【年取ると、鹿くんみたいな可愛い系の子が好きになるよね。】

【私も好き!】

【本当に鹿くんが大好き。】

【鹿くんまだ19歳なんだって!おばさん羨ましい、だから肌が綺麗なんだね。】

【鹿くんすごく親しみやすい!】

もはや誰も、かつての実力派俳優蒼井陽翔のことを覚えていなかった。

『マイホーム』は蒼井陽翔の不在により視聴率が下がるどころか、むしろ30パーセントも上昇した。

鹿島良真のファンは一夜にして10万人から50万人に急増した。