218:報いが来た、悪人には悪人が現れる_4

「なんの蒼井紫苑よ、今は榊原芳乃って名乗ってるわ」

「榊原芳乃のカッコウ、地獄に落ちろ!」

「お姫様、抱きしめてあげたい」

「あのベビーシッターも死ぬべきよ。お姫様を連れ去っただけじゃなく、最後には養女を虐待死させたなんて!本当に吐き気がする」

「皆さん安心して、ベビーシッターはすでに死刑判決を受けました」

「まさに痛快!」

「一番気持ち悪いのは榊原芳乃みたいな人よ。自分がベビーシッターの娘だって分かってるのに、何も関係ないふりをして!」

「くそっ!蒼井陽翔はアホか!目のある人なら誰でも榊原芳乃が演技してるって分かるでしょ」

「私が蒼井家の両親なら、蒼井陽翔との関係を絶つどころか、この不孝者を殴り殺してやる!本当に腹が立つ!」

「......」

この動画がアップロードされた後、蒼井陽翔のわずかに残っていた人気も完全に消え失せ、多くのネガティブな影響をもたらした。蒼井陽翔のスター気取りに関するニュースも次々と浮上してきた。

さらに、撮影現場で高齢者に失礼な態度を取る蒼井陽翔の動画も。

まさに落ち目に追い打ちをかけるような状況だった。

一夜にして、蒼井陽翔は問題タレントとなり、それまで出演していたバラエティ番組や映画がすべて配信停止となった。

SNSアカウントまでも凍結された!

蒼井紫苑でさえ、事態がここまで発展するとは予想していなかった。彼女の心には非常に不安な予感が漂っていた。

蒼井家の者たちは今度こそ本気で蒼井陽翔との関係を絶つつもりだった。

そうでなければ。

蒼井陽翔の最後の活路まで断つことはなかっただろう!

蒼井陽翔は俳優だ。今や問題タレントとなり、ドラマも番組も出演できず、ウェブドラマにすら出演する資格を失った。これは間違いなく彼の唯一の収入源を破壊したことを意味する。

これからどうすればいいのか。

蒼井紫苑は焦っていた。

結局のところ、今の彼女は蒼井陽翔に依存して生きているのだから。

もし蒼井陽翔に何かあれば、彼女も収入源と住まいを完全に失うことになる.......

どうやら、早めに対策を立て、蒼井陽翔の最後の価値を徹底的に利用しなければならないようだ。

そう。

蒼井紫苑は一度も蒼井陽翔を家族だと思ったことはなかった。

彼女は蒼井家の者たちを心底憎んでいた。

当然、蒼井陽翔も含めて。