中に入ると、法医学者たちの会話が聞こえてきた。
専門用語ばかりで、素人には理解しがたい内容だった。
「朝陽、紫楓、原田、手元の仕事を一旦中断してくれ。」
三人は顔を上げて、「篠崎隊長」と声を揃えた。
篠崎隊長は続けて言った。「こちらは蒼井さんで、朝倉警部と一緒に榊原満山の遺体を見たいそうだ。」
三人は蒼井華和を見つめ、目には好奇心が満ちていた。
春日朝陽は玲姉を見て笑いながら、「玲姉、新人が入ったんですか?」
玲姉は答えた。「蒼井さんは特別に招いた専門家よ。」
「蒼井さんも法医学をされているんですか?」この言葉に、春日朝陽だけでなく、須藤紫楓と原田東馬も非常に驚いた様子だった。
それは蒼井華和があまりにも若く見えたからだ。
青い防護服を着て、マスクをしていても、その美しい桃色の瞳から、彼女の年齢がそれほど高くないことが分かった。せいぜい十七、八歳くらいに見えた。