224:真相が明らかに、冷たい手錠_4

野種。

軽々しい形容詞一つで、蒼井紫苑の顔が青ざめた。

彼女は人にそう言われるのが一番嫌いだった。

蒼井家の養女だというだけで、他人は彼女をそう罵ることができるのか!

他人ならまだしも。

今や、蒼井陽翔までもがそう言うなんて!

人は誰でも間違いを犯す。

彼女だってたった一度の過ちを犯しただけなのに。

なぜ蒼井陽翔は彼女を許してくれないの?

蒼井華和さえ許せるのに!

蒼井華和が実の妹だからなの?

運命はなぜ彼女にこんなにも不公平なの?

蒼井紫苑の涙は糸の切れた数珠のように流れ落ちた。

その言葉を言い終えると、蒼井陽翔は背を向けて立ち去った。

後ろの警察官が彼の足取りに続いた。

しばらくして。

蒼井陽翔は留置所から出てきた。

外の日差しが眩しく、彼女は手で遮りながら、目には憎悪の色が満ちていた。