六人は順番に登山用バックパックを受け取った。
バックパックはやや重く、約15キロほどあった。
気候が厳しく、登山自体が体力を使う上に、15キロのバックパックを背負うとなると、重荷を背負っての前進となる。
ウーゴはバックパックを手に取り、重さを確かめた。
少し眉をひそめる。
学校側はバックパックの中に何を入れたのだろう?
なぜこんなに重いのか?
重さはあったが、ウーゴは何も言わずにバックパックを背負った。
蒼井華和を見てみると。
華和はバックパックを背負う気配がなく、手元のルールカードを見つめていた。
ウーゴは目を細めた。同じ女性として、彼女は華和の考えていることがよく分かっていた。
ここには男子3人、女子3人がいる。
彼女は美しく、入国ゲートで皆を大いに助けてくれたので、今、彼女はきっと男子たちに交代で自分のバックパックを持ってもらおうと考えているに違いない。