238:後悔至極、その愚かさ極まりなし_4

水を飲む?

彼女は今喉が渇いていないのに、なぜ水を飲む必要があるのだろう?

しかし今のウーゴはそれ以上考える余裕もなく、ボトルを受け取って水を飲み始めた。

水は少し冷たく、味はわずかに苦かった。

しかし飲めないほどではなかった。

奇妙なことに、冷たい水なのに、飲み込んだ瞬間、体内に熱が生じた。

熱い?

なぜ熱くなるのだろう?

幻覚だろうか?

ボトルの水を飲み終わると、ウーゴは無意識にボトルを捨てようとした。そのとき、蒼井華和の声が再び聞こえた。「捨てないで、私に渡して」

ウーゴはボトルを蒼井華和に渡した。

蒼井華和は空のボトルをバッグに入れ、「続けましょう」と言った。

ウーゴはうなずき、ロープをつかんで登り続けた。

彼女自身も気づいていなかったかもしれないが、蒼井華和からもらった水を飲んでから、体力が大幅に回復し、体も冷えなくなっていた。