第107章 親分、陰風が出てる

夏川清美は彼らの話を聞いて、足を止め、突然ドアを押し開けて中に飛び込んだ。その数人は一瞬見て慌てなくなり、ゆっくりと近づいてきた。

下品な笑い声が地下二階全体に響き渡った。

今日は病院で医術大会が開催され、全員が上階に配置されており、地下二階は空っぽだった。

殺人と強盗には最適な場所だった。

四人は猫がネズミを追いかけるように夏川清美が入った部屋の入り口まで来ると、そこには「霊安室」という三文字が大きく書かれているのを見て、思わず身震いした。

リーダーは一瞬戸惑ったが、その後地面に激しく唾を吐いた。「くそっ、縁起でもない!」

この階に人がいないのは、霊安室がここにあるからだと分かった。

「山田兄さん、入りますか?」臆病な金髪が後ずさりしながら小声で尋ねた。

「入るさ、なんで入らねえんだ!」リーダーが話す前に、バンダナを巻いた不良が歯を食いしばって嘲笑した。