陽暦六月二十三日は、婚約、子授け、祈願、祭祀に良い日とされています。
月徳合、鳳凰の日で、大吉です。
盛夏に近づく信州市では、風さえも熱波を帯びて、人々を飲み込むように吼えていました。
しかし、その風は君陽荘園に入ると、まるで飼いならされたかのように、柔らかな涼しさを帯び、芝生に散りばめられたカラフルなマカロン型の風船を揺らしていました。
風船の下には白い椅子が並び、中央には赤いカーペットがステージの端まで伸びていました。レッドカーペットは百メートルごとにピンクと白の花壁があり、アーチ型のステージまでも生花で作られていました。
自動温度調節の散水ロボットが荘園の白い大理石の上を行き来し、数十万本のピンクと白のバラで作られた花壁にも水を撒き、まるで摘みたての花のように瑞々しく保っていました。