レストランは静かだった。
突然の気まずい沈黙が流れた。
夏川清美は黙って自分の席に戻ったが、この後の朝食を食べるべきか食べないべきか分からなかった。
「あの……」
「今何を見てたんだ?」結城陽祐は、普段から自分の前で遠慮のない態度を取る祖父が、ぽっちゃりくんの前でもそんな態度を取るとは思わなかった。清美以上に気まずく感じていた。
特に、おじいさんのあの言葉は何だ?彼の体調があまり良くないから、よく面倒を見てあげて、疲れさせないようにって?
何かしなければ、おじいちゃんは自分が完全に回復したと思ってくれないのか!
いや、考えがずれてきた。
結城陽祐は慌てて思考を止め、夏川清美の耳たぶが赤くなり、落ち着かない様子を見て、ますます祖父に腹を立て、話題を変えた。
夏川清美は天恵を受けたかのように、急いで携帯を取り出し、「見なかったの?昨夜、X女優が彼氏の不倫相手を捕まえに行ったんだけど、どうなったと思う?」