第331章 ママ、私は必ず林夏美を殺してやる

健二が振り向くと、結城陽祐が変態のような表情をしているのが目に入った。グループを抜けた三人のことや、最後に沢田浩司から送られてきた動画のことを考えると、恐ろしい考えが頭をよぎった。

まさか陽祐さんが...清美さんを...いや、若奥様を好きなのでは!

これは...まさか!

しかし、健二は結城陽祐をよく見て、それが本当かもしれないと突然気づいた。

そうでなければ、若奥様の前での陽祐さんの奇妙な振る舞いや異常な態度を説明できない。つまり、陽祐さんは本当にデブが好きなのか?

ああ、この趣味は確かに特別だ。

でも若奥様も本当に特別な人だ。

健二は突然興奮して、何か大きな秘密を発見したかのように他のメンバーと共有したくなったが、グループにはもう誰もいないことに気づいた。

深いため息をつき、彼らには噂話を共有できない苦しみが全く理解できないのだ。

後ろの結城陽祐は居眠りをしている夏川清美をちらりと見て、健二が保存した動画を自分用にバックアップし、健二の分を削除した。

一分後、普段SNSで全く活動しない男が突然投稿を上げた。文字はなく、動画の最も印象的な15秒だけを切り取ったものだった。

そして携帯をしまった。

しばらくすると、健二は「陽祐さんの後ろの男たち」というグループに招待された。

そこには野村越、野村黒澤、結城執事、運転手の大輔さん、さらには老会長までもが混ざっていた。健二は驚きと同時に信じられない気持ちになった。みんながグループを持っていたのに、なぜ今日まで知らなかったのだろう?

「健二君、これは一体どういうことだ?」老会長がスクリーンショットを送り、健二を指名した。

そのスクリーンショットは、結城陽祐の10年に一度も更新しないSNSの投稿だった。

健二は驚いて、「あ、これは先ほど陽祐さんにお見せした動画ですが」と答えた。

みんなはそれを聞いて、おや面白そうだと、一斉に事情を尋ねた。