第428章 結城陽祐、厚かましい

結城陽祐は話を聞き終わると、少し驚いたように夏川清美を見つめ、背中の傷も気にせずに尋ねた。「確信があるのか?」

「もちろんよ。あなた、以前心臓に何かされたことを知らないの?」人為的なものである以上、必ず結城陽祐の体に何かしらの処置がされているはず。気付かないうちに手を加えられたということは、結城陽祐が幼かった時か、信頼していた人物によるものだろう。

「祖父の話では、生まれた時から先天性心疾患と診断され、その後心臓手術を受けたそうだ。でも15歳で再び問題が出て、30歳まで生きられないと言われた。だから確かに心臓手術は受けているはずだ」結城陽祐は眉をひそめて言った。

夏川清美は首を振った。「あなたの手術は生まれてすぐにされたものじゃないわ。先天性心疾患でもない。人為的に作られたものよ」