三人は老人を怒らせてしまい、最後は韓さんのお母さんが彼女たちを老人の庭を案内することになった。
二百平方メートル以上の庭で、生活に必要な小さな部分を除いて、すべてが漢方医学に関連するもので、薬局から鍼灸室まであった。
花壇にさえ花ではなく薬草が植えられていた。
岡田千明は興味津々で見入り、鈴木真琴も目に隠しきれない興奮を浮かべていたが、夏川清美だけはここの馴染みのある場所すべてが思い出となっていた。
老人の怒りが収まったのは、それから三十分後のことだった。
外に出てきたとき、韓さんのお母さんは自分で作ったヨモギのお菓子を皆に配っており、三人は特に喜んで食べていた。
この三人の呑気な子たちを見て、老人は自分が彼女たちに腹を立てるより、韓さんのお母さんに腹を立てた方がましだと気づいた。少なくとも韓さんのお母さんは彼が怒って体を壊すことを心配してくれるのだから。