第450章 太った人を軽々しくいじめるな

夏川清美は眠れないと思っていたが、疲れすぎて、考えがまとまらないうちに意識を失い、ぐっすりと眠ってしまった。

翌朝、木村久美に引っ掻かれて目が覚めた。

小さな子は昨夜早く寝たので、六時過ぎには目を覚ましていた。

今、母の隣で楽しそうに横たわり、昨日の不機嫌さなどすっかり忘れ、夏川清美の側でじっとしていられず、あーあーと声を出しながら、あちこち引っ掻いたり、夏川清美の服を引っ張って自分で寝返りを打ったりして、夏川清美が目を覚まして一緒に遊んでくれるまで止まなかった。

夏川清美は仕方なく首を振り、何かを思い出したように急に顔を上げたが、空っぽのベッドの片側に目が留まり、心の中で何故か寂しさを感じた。すぐに自分が何を寂しがっているのかと思い直し、木村久美を抱き上げて赤ちゃんにお乳を飲ませていると、雲さんのノックの音が聞こえた。