木村久美を寝かしつけた後、夏川清美が階下に降りると、お爺さんがまだ座っていた。
この一ヶ月間、夏川清美は岡田千明と鈴木真琴たちと大会に出場していて、お爺さんの所に行く時間がなかった。前に電話をしたとき、頑固なお爺さんが怒るかと思ったが、まさか自分から来てくれるとは。
「ふん、小さい子が寝たから、今度は大きい方の相手をするのかい?」お爺さんは夏川清美が降りてくるのを見て、反対側から来た陽祐さんを怒ったように見つめた。この男は自分から孫娘を奪おうとしているように感じられた。
「いいえ、もちろんお爺さんと一緒にいますよ」夏川清美が答えると、心の中で、まさに老人から子供まで、一人一人が手がかかると嘆いた。
彼女は本当に大変だった。
「食事だ」結城陽祐が簡潔に促した。
夏川清美はそこで気づいた。午後の試合が終わってから今まで、まだ食事をしていなかった。額に手を当てながら、お爺さんの方を見て、「少し待っていただけますか?」