神崎裕美は数人の前に座り、彼らの話を聞いて口元に嘲笑を浮かべていた。
しかし、前回の夏川清美の威圧と隠された身分を考慮して、神崎裕美は表立って過度な行動は取れなかったが、陰で争いを煽るのは楽しんでいた。
すぐに岡田千明のスレッドへの返信は、彼女が意図的に誘導した結果、林夏美のグループが矢崎碧里のグループに挑戦するという話になっていった。
このニュースが広まると、医科大学は祭りのように盛り上がった。
そしてこの時、誰かが林夏美のグループが以前の解剖学で零点を取ったことを暴露した。
これで彼らを嘲笑う人々はさらに増え、皆が彼らは分不相応だと思っていた。
しかし、岡田千明たちはこれらの冷やかしや嘲笑によってさらに努力するようになった。
夏川清美を除いて、全員が心の中で皆に証明してやろうという気持ちを抱いていた。
大会の日が近づいていた。
予選は主に基礎知識の競争で、全員が参加しなければならず、合格してはじめてグループの正式なメンバーになれる。
この期間の付き合いで、夏川清美は各メンバーの特性を基本的に理解していた。黒川花音は本当に勤勉で、まるで動く百科事典のように理論知識を非常によく把握していた。岡田千明は黒川花音ほど勤勉ではないが、非常に賢く、学習能力が高かった。
鈴木真琴は実践力が最も強く、しかも粘り強さが抜群だった。
來福は頼りなさそうに見えるが非常に細やかで、本田崇は恵まれた出身のせいか、思考が非常に活発で、危機的な時に状況を打開できた。
今回の大学生スキルコンテストは、全部で3つの段階に分かれており、予選の後に準決勝があり、準決勝を通過して初めて決勝戦となる。
夏川清美の知る限り、今回の予選参加グループは800組以上あり、準決勝に進めるのは180組で、脱落率は非常に高かった。
準決勝に進んだ後、さらに150組が脱落し、残りの30組が決勝に進む。
そして優勝できるのはたった1組だけだ。
……
10月6日。
京都はすっかり涼しくなり、夏川清美はカーキ色のトレンチコートを着て、メンバーたちと共に会場に入っていった。
予選会場は市立体育館で、パソコンで解答し、大会委員会が監督して、その場で採点され、直接淘汰が行われる。
これらの問題は夏川清美にとってはほとんど競技とは言えず、20分で解答を終えた。