第564章 一目で心が刺し貫かれる

三ヶ月、京都で起きた競技賭博操作事件がついに幕を閉じた。

この事件は前例のないほど広範囲に及び、関係者の地位も極めて高かった。

事件終結後、京都全体が大きな変革を迎えた。

田中家を筆頭とする数々の名門家族がほぼ全滅し、特に田中家は逮捕された者、死亡した者、逃亡した者が出て、加藤正志さえも無期懲役の判決を免れなかった。

田中家の全資産は国有化された。

裁判の前に、結城陽祐は特別に戻ってきた。

この三ヶ月間、結城陽祐はオーストラリアの半分以上を巡り、アジアの数カ国も訪れたが、夏川清美の消息は掴めなかった。

二人はまるであの爆発で本当に死んでしまったかのように、どんな手を尽くしても何の情報も得られなかった。

ヨーロッパで出した懸賞金には多くの情報が寄せられたが、ほとんどが金目当ての詐欺で、人探しには全く役立たず、むしろそれらの情報を確認するために多くの人的・物的資源が無駄になった。

北米でも同様だった。

夏川清美の捜索は完全に行き詰まっていた。

結城陽祐は疲れ果てていた。

人目を避けるため、京都に戻ったのは深夜だった。

新年が近づく京都の街は至る所で提灯が飾られ、お正月の雰囲気が漂っていたが、そうであればあるほど、結城陽祐はこの夜の静けさと寂しさを感じた。

三ヶ月前、彼は自信に満ちて京都を離れ、遠く異国の地へと向かい、すぐに佐藤清美を見つけられると確信していた。

しかしこの三ヶ月間、彼は何度も失望し、果てしない落胆と自己疑念に陥った。彼が間違っていたのだろうか?

どこで間違えたのだろうか?

結城陽祐は絶えず反省を重ね、より緻密な計画を立て、もう少しで徹底的な捜索を始めようとしていた。

それでも結果は思わしくなかった。

「陽祐さま、着きました」結城陽祐が思考に沈んでいる時、野村黒澤が静かに声をかけた。

結城陽祐はようやく我に返り、うんと返事をした。

車を降りると、野村黒澤は急いでコートを彼に掛けた。

一月の京都はすでに寒く、結城陽祐はコートを羽織り、後ろの人に手を振って言った。「君も休んでいいよ」

野村黒澤は心配そうに、「陽祐さま、お送りします…」

「必要ない」結城陽祐は野村黒澤の言葉を遮り、一人で主邸へと向かった。