十時、裁判所が開廷した。
婚約者の死の衝撃に耐えられなかった正陽様がついに姿を現したという。
三ヶ月ぶりの再会で、かつての類まれな美男子は痩せ細り、優雅な紳士の雰囲気は冷たい無関心に取って代わられ、より一層人目を引く存在となっていた。
法廷に入ると、陽祐さんは傍聴席に座り、冷ややかな眼差しを向けながらも、法廷で最も魅力的な存在となっていた。
三ヶ月前には意気揚々としていた加藤正志は、今やその手入れの行き届いた顔から生気が抜け落ち、以前は艶やかだった黒髪も、長期間手入れをしなかったせいで、根元の大半が白くなり、まだ黒い毛先と混ざり合って、老けて惨めな印象を与えていた。
終身の政治的権利剥奪と即時無期懲役の判決を聞いた時、椅子に崩れ落ち、受け入れがたい表情で、取り乱して控訴を叫んでいた。