夏川清美は少し不思議に思った。立花雅と夫の間の関係性が何か変だと感じていたが、自分と先輩との関係を考えると、それほど良いものでもないと思い、深く考えるのを止めた。
木村久美を抱き上げると、小さな子は腕をばたつかせ始めた。夏川清美にはその意味が分からなかった。
しかし、立花雅は木村久美と三日間過ごしていたので、彼のこの動作の意味を理解していた。「外に出たがっているのよ」
夏川清美は興味深そうに「外に?」と聞いた。
「うん、外にいるのが好きなの」立花雅は笑いながら言った。雲さんの話では、月ヶ池邸にいた時も、風雨がなければ一日中外で過ごしていたそうだ。
「じゃあ、外に出ましょうか?」夏川清美は立花雅に確認するように尋ねた。
「いいわ」今日は天気も良く、外は農場で景色も素晴らしい。それに清美が一緒なので、木村久美が泣き出す心配もない。彼女は小さな子の必需品を持って、夏川清美と一緒に階下へ向かった。