「うん」
夏川清美は恥ずかしく感じた。この男は何故彼女に頷かせようとするのだろう?
「うん」と言った途端、頭を男に掴まれ、夏川清美は怒って彼を睨みつけた。「何するの?」
「お前を」たった一言残し、結城陽祐は両手で夏川清美の頬を包み込むように持ち、キスをした。
これまでのキスとは違い、今の彼には遠慮がなかった。夏川清美の唇に落とされたキスは熱く激しかった。
夏川清美は全く抵抗できず、軽く彼を押しながら、「んん、結城陽祐、ここではやめ...」
「ん」結城陽祐は一声返し、夏川清美を放してお姫様抱っこで黒いベッドへと向かった。それでも途中、抱きしめた柔らかな人を見下ろしてキスを続けることを忘れなかった。
夏川清美は男の目に露骨な感情を見て、恥ずかしさで顔を真っ赤にしたが、彼の行動に抵抗はしなかった。