第681章 私が死んでも、彼女も生きられない!

バン!

スタンガンが落ちた瞬間、痛みが夏川清美の全神経末端に広がり、抵抗する余地もなく意識が途切れた。

朦朧とする中で、夏川清美は大きな箱に投げ込まれたような感覚があったが、指一本動かすことができなかった。

完全に意識を失う前に、夏川清美は思わず考えた。なぜこんなに不幸なのだろうか?

他人の人生を奪ったから、このような代償を払わなければならないのだろうか?今から林夏美の人生を引き受けることを拒否しても間に合うだろうか?

しかし、彼女に答えたのは濃い墨のような暗闇だけだった。

結城陽祐は時間通りに夏川清美に電話をかけたが、誰も出なかった。眉をひそめずにはいられなかった。この女、幼なじみに会いに行くのに自分の電話に出ないのか?

この考えに結城陽祐はイライラして襟元を引っ張り、夏川清美の携帯電話の位置情報を確認すると、まだ教学棟にいることがわかった。この間抜けな女は同級生に捕まっているのだろうと推測したが、3分後、結城陽祐は夏川清美がまだ同じ場所にいることに気付いた。