第756章 風口浪尖に立つ結城グループ

京都。

結城陽祐が司法当局に連行されたというニュースが広まり、結城財閥の株価は数日連続でストップ安となった。

結城グループ全体が動揺し、設立以来最大の危機を迎えていた。

長年隠居していた結城お爺さんも、やむを得ず出てきて結城グループの指揮を執ることになった。

それでも、様々な否定的なニュースが次々と公衆の目に触れ、結城財閥の信頼性は史上最低レベルにまで落ちていた。

企業にとって税務は底線であり、製薬企業にとって偽薬は底線である。

結城財閥は今回、この二つの底線を直接侵してしまった。

さらに以前の結城慶の地下カジノスキャンダルも加わり、人々の結城財閥に対する印象は最悪となり、社会では結城製薬をボイコットする集団行動まで起きていた。

事態はますます大きくなっていった。