第784章 夏川清美の結婚話が再び持ち出される

福田美沙紀が屋敷に送り届けられたのは夜の11時で、多くの医療機器も一緒に運ばれてきた。

お爺さんが病院から戻ったばかりだったので、秋山綾人は屋敷に滞在しており、福田美沙紀が到着すると、秋山綾人が引き継いだ。

手術を受けた福田美沙紀はもう夏川清美に迷惑をかけることができず、彼女を小さな建物に運んで休養させると、ほっと一息ついた。

疲れていたのか、夏川清美は部屋に戻ると、シャワーを浴びて髪が乾かないまま眠ってしまった。

結城陽祐が入ってきてベッドの端に座り、丁寧に彼女の髪を拭いて、布団をかけてやったが、自分は横にならず、静かに寝室を出た。

書斎に戻った結城陽祐はパソコンを開くと、他の人たちが既に彼を待っていた。

「状況を教えてくれ」結城陽祐はビデオ会議を開き、挨拶もなく本題に入った。