69- もう？

「正気なの？なんでこんなことするの？」ケイトはブラとパンティー姿で、玄関のベルが鳴ったときにはアミールだと分かっていた。

「アミール。後で話しましょう。仕事に遅れそうなの」彼女はクローゼットに戻り、ベッドに服を何枚か置いた。

「仕事に遅れる？なんで俺の物を勝手に漁ったんだ？それは俺の個人的な物で、お前は...お前は俺の不動産書類を盗もうとしたんだぞ」

ケイトはこの状況にうんざりしていた。彼の目は腫れており、服装もだらしなかった。破れたショートパンツとタンクトップは臭っていた。

「ハニー。後で話し合いましょう」彼女は彼の頬にキスをして、バスルームのドアを閉めた。

彼は冷蔵庫を開けてイチゴジャムの瓶を取り出した。カウンターに座り、パンにべたべたした甘いジャムを塗り始めた。彼は怒り心頭だった。

ケイトが彼の代わりに彼の不動産について勝手に決めていいと思うなんて、何様のつもりだ？彼女は婚約者だ。所有者でも妻でもない。

数枚のパンにジャムを塗り終え、瓶を閉めてサンドイッチを食べようとした時、手が彼の手からそれを奪い取った。

「あなって優しいわね。ありがとう。お腹ペコペコだったの」

「俺もだ！」彼は吠えたが、彼女は気にしなかった。

「分かってるわよ、ハニー」彼女は彼の頬をつねった。「もっと作れるでしょ。少なくともあなたは会社に遅れないんだから」

アミールは着飾った彼女が動き回るのを観察し続けた。メイクをして、動くたびに揺れるポニーテールをしていた。

彼は何をすべきか分からなかった。

お金はあるかもしれないが、女性たちは自分のためにハンサムな男性も欲しがる。ケイトは美しく、賢く、彼にとってトロフィーガールだった。

そう簡単に彼女を手放すことはできなかった。

「分かった！」彼は彼女が挑発的に唇の端からジャムを拭うのを見た。「イベントの家具サプライヤーとして俺を雇うように頼んでくれ」

サンドイッチを噛んでいたケイトは、口の動きを止めて彼を見た。「何？」

「そう。彼らと話して、イベントの家具契約を取れるように手伝ってくれ」ケイトはそれが不可能に近いことを知っていた。

エムシンの上層部は既に彼のことを嫌っていた。

「分かったわ。話してみる。社長が出張から戻ったら、試してみるわ...」