171- ボディーガードのような存在

彼は彼女を一瞥してから、その意味ありげな笑みを浮かべながら彼女の目を見つめ返した。「君、僕の服を着てるね!」

マリッサは腰に手を当て、彼に鋭い視線を向けた。「ねぇ。思い出させてあげないといけないみたいね。昨日着てた服は汚れてるの。それにホテルのバスローブを着たまま外には出られないでしょ。それと、もう一つ思い出して」彼女は人差し指を立て、作り笑いを浮かべながら続けた。「昨夜、誰かさんが私の友達になりたいって言ったわよね。友達に服も貸せないなんて、私は…」

「おいおい、ちょっと待って。そこまでにして」

彼は彼女の方に歩み寄った。「友達になるってことは、友達の服を着ることも含まれるの?」彼の表情は真剣そのものだったが、マリッサは彼の目に浮かぶ面白がっている様子を感じ取っていた。