201- 彼の唇

二人はプールの端に座り、足を水に浸していた。二人ともホテルから支給されたバスローブを着ていた。

プールエリアは、彼がホテルスタッフに指示したため、薄暗く照らされていた。

ラファエルが1時間前に注文したバーベキュープレートが置かれていた。かなり遅くなっていたが、これが人生で最高の時間だと認めたくなった。

プレートは正式なテーブルではなく床に置かれていた。彼のエリート階級の育ちに反することだったが、彼女が一緒なら気にならなかった。

マリッサは、子供時代について話しながら、チキンバーベキューの一片をフォークで刺した。最高なのは、ヴァレリーや両親の話ではなかったことだ。

それは彼女と学校、そして昔の友達についての話だった。

ラファエルは彼女の話に集中しようとしていたが、代わりに1時間前に彼女の口から漏れた喘ぎ声に思いを巡らせていた。